ブレーカーが落ちたときは、まず分電盤の「どのブレーカーが落ちているか」を確認してください。種類によって原因と対処法が異なります。漏電ブレーカーが落ちている場合は自分で上げてはいけません。
ブレーカーが落ちたときの応急処置
分電盤を確認する(30秒)
玄関や廊下にある分電盤(電気の配電箱)を開けて、以下の3種類のどれが落ちているか確認します。
分電盤のブレーカー種類
| ブレーカー | 位置 | 役割 |
|---|---|---|
| アンペアブレーカー(契約ブレーカー) | 分電盤の左端・電力会社のシール付き | 使いすぎで落ちる |
| 漏電遮断機(漏電ブレーカー) | 分電盤の左から2番目 | 漏電で落ちる |
| 安全ブレーカー(配線用遮断機) | 分電盤の右側に複数 | 回路の使いすぎ |
アンペアブレーカーが落ちている場合
- 家電製品のコンセントを何本か抜いて電力消費を減らす
- アンペアブレーカーのスイッチを上げる
- コンセントを1本ずつ戻して使用する家電を絞る
安全ブレーカーが落ちている場合
- 該当回路につながっている家電のコンセントを抜く
- 落ちたブレーカーのスイッチを上げる
- 何の家電がつながっているか確認して使用を分散させる
漏電ブレーカーが落ちている場合
自分でスイッチを上げないでください。 漏電が起きたまま電気を流すと火災・感電の危険があります。下記の手順に従ってください。
- 全ての安全ブレーカーを下げる(OFFにする)
- 漏電ブレーカーを上げる
- 安全ブレーカーを1つずつ上げていき、漏電ブレーカーが再び落ちた箇所が漏電している回路
- その回路につながった家電を全て抜いて確認する
- 原因が特定できない場合は電力会社または電気工事業者に連絡する
漏電の原因が特定できないまま漏電ブレーカーを上げ続けることは非常に危険です。感電・火災のリスクがあるため、必ず電気工事業者に点検を依頼してください。
ブレーカーが落ちる原因
原因1:一度に多くの電気を使いすぎ(過負荷)
最も多い原因です。各家庭の電力契約には上限(アンペア数)があります。一般的な30Aの契約で、エアコン・電子レンジ・ドライヤーを同時に使うと上限を超えます。
主要家電の消費電力目安
| 家電 | 消費電力 | アンペア換算(100V時) |
|---|---|---|
| エアコン(冷房) | 500〜1,500W | 5〜15A |
| 電子レンジ | 1,000〜1,500W | 10〜15A |
| ドライヤー | 600〜1,200W | 6〜12A |
| IHクッキングヒーター | 1,400〜3,000W | 14〜30A |
| 電気ケトル | 1,000〜1,300W | 10〜13A |
30Aの契約で電子レンジ(15A)+ドライヤー(12A)+エアコン(10A)を同時使用すると37Aとなり、アンペアブレーカーが落ちます。
原因2:特定の回路の使いすぎ
安全ブレーカーはキッチン回路・リビング回路・寝室回路などに分かれています。キッチン回路に電子レンジ・電気ケトル・トースターを全て接続していると、その回路だけが過負荷になります。
原因3:漏電
家電の内部や電気配線が損傷していると、電気が想定外の経路に流れます(漏電)。漏電は感電・火災の原因になるため、漏電ブレーカーが自動的に電気を遮断します。
漏電の主な原因:
- 水のかかった家電(洗濯機・食洗機)
- 老朽化した電気配線(30年以上)
- コードの断線・ネズミによる噛み切れ
ブレーカーが落ちないようにする対処法
アンペア数を増やす契約変更
使用する家電の合計アンペアが契約アンペアを常に超える場合は、電力会社に契約アンペア数の変更を申請します。30A→40A→50Aと変更でき、変更自体は電力会社が無料で対応します(基本料金は若干上がります)。
手続きは電力会社のウェブサイトから申し込めます。工事は1〜2週間後が一般的です。
家電の使用タイミングをずらす
契約アンペアを変えずに対策する場合は、同時に使う家電を減らします。
- 電子レンジを使うときはドライヤーを使わない
- エアコン使用中は電気ケトルを控える
- 洗濯機は就寝後に予約タイマーで動かす
分電盤の安全ブレーカーには各回路の名称シール(「キッチン」「リビング」等)が貼ってあります。どの回路に何が繋がっているかを把握しておくと、素早く原因を特定できます。
タコ足配線をやめる
1つのコンセントから複数の延長コードを使う「タコ足配線」は回路の過負荷と発熱の原因になります。消費電力の大きな家電(エアコン・電子レンジ・IH)は必ず専用コンセント(壁のコンセントに直接)に挿してください。
ブレーカーが落ちる問題で業者を呼ぶ目安
・漏電ブレーカーが落ちていて原因が特定できない
・ブレーカーを上げてもすぐに落ちる(繰り返し落ちる)
・ブレーカーを上げたときに火花・焦げ臭がする
・家の電気配線が30年以上経過している
・コンセントや壁から焦げ臭い・熱を感じる
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繰り返しブレーカーが落ちる・漏電が疑われる場合は、電力会社(東京電力・関西電力等)に電話すると無料で点検に来てもらえることがあります。まず電力会社に問い合わせてから電気工事業者への依頼を検討してください。
電気工事に関する費用目安です。
| 作業内容 | 費用目安 |
|---|---|
| 漏電箇所の調査・特定 | 5,000〜15,000円 |
| 分電盤の交換 | 50,000〜100,000円 |
| コンセント増設 | 5,000〜15,000円/箇所 |
| 電気配線の引き直し | 100,000〜300,000円 |
まとめ:ブレーカーが落ちる原因と対処法
- 分電盤の3種類のブレーカーを確認して原因を切り分ける
- アンペアブレーカー・安全ブレーカーは使用量を減らして上げる
- 漏電ブレーカーが落ちていたら自分で上げず業者に連絡する
- 日常的に落ちるなら契約アンペア数の変更を電力会社に申請する
- 焦げ臭・火花・繰り返しの落下は火災の前兆として即業者依頼
漏電ブレーカーが落ちた場合は「電気を使えるようにしたい」という気持ちより「なぜ漏電したか」の原因究明を優先してください。
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